ちっちゃいけどパワフル。いつも元気いっぱいの現役獣医師が、厩舎や牧場のごく普通の日常をご紹介します。
2人のチャンピオン~英国グランドナショナル~
2011年04月09日 (土) | 編集 |
ロードバイクの世界最高峰レースツール・ド・フランス

ランス・アームストロングLance Armstrongは1999年~2005年、前人未到の7連覇を達成しました

彼が精巣腫瘍の肺および脳への転移との戦いを始めたのは1996年



この17年前

英国に・・・競馬の世界にもランスと同じように腫瘍と戦った騎手がいました

彼の名はボブ・チャンピオンBob Champion

1979年に悪性の精巣腫瘍を告知された時、腫瘍はすでに肺に転移していました

余命8ヶ月と宣告され、外科手術と化学療法を受けます

ボブ騎手にはお気に入りの馬がいました

馬の名はアルダニティAldaniti号

生まれた時、母馬の乳量が少なく、「鹿の肢を持つ馬」と言われたくらい貧弱な馬でした

しかし競馬でアルダニティ号にまたがったボブは言ったのです

「この馬はいつかグランドナショナルに勝てる」

英国グランドナショナルは、世界一過酷な障害レースと言われています

16個の障害を延べ30回飛越し、距離は36ハロン(7242m)になります

172年前に始まったこのレース・・・これまでに日本馬が2度挑戦しましたが、ともに競走を中止しています

昨年は40頭が参戦し、完走したのはわずか14頭でした

参考:昨年2010年のグランドナショナル(YouTube)




ボブ騎手が闘病生活を始めた翌年、アルダニティ号は障害レースで屈腱を故障しました

獣医師から安楽死をすすめられるほどの重傷

しかし、アルダニティ号の関係者は彼の復活を信じて彼をケアします

1人と1頭は、共に復帰への道を歩みます




そしてボブへのガンの告知から2年後、アルダニティ号の故障から1年半後

2人は
素晴らしいレースでした。今でも涙が出ます。
グランドナショナルで優勝するのです



凱旋帰郷した時
大勢に歓迎され、愛されていたアルダニティ号
厩舎に村民3000人が集まってしまい、道路が封鎖されたそうです



この出来事は「チャンピオンズ Champions」という名で映画化されました

私のお気に入りの映画でもあります

日本語字幕はありませんがYouTubeに12回に分けてアップされていました(1回につき10分程度です)



今年の英国グランドナショナルは現地時間の今週土曜日(9日)に開催

アルダニティ号は97年に他界
見とれますね。美しい。


ボブ・チャンピオンはガン撲滅基金を立ち上げ、かなり太った今も元気に活躍しています



お時間のある方、気が向いた時に

ぜひ観ていただけませんか

こんな話が実在したんだと知っていただきたい

こんな時だからこそ

人は・・・そして動物は
いい顔です。ボブはニューマーケットで会ったことがありますがすっかり太ってしまいました。
どんな困難も克服できるって思えるんです




映画チャンピオンズChampions予告編(YouTube)

チャンピオンズChampions(YouTube)-1

チャンピオンズChampions(YouTube)-2

チャンピオンズChampions(YouTube)-3

チャンピオンズChampions(YouTube)-4

チャンピオンズChampions(YouTube)-5(Aldanitiの故障)

チャンピオンズChampions(YouTube)-6(克服そして復帰)

チャンピオンズChampions(YouTube)-7

チャンピオンズChampions(YouTube)-8(リハビリ、挫折、再会)

チャンピオンズChampions(YouTube)-9(レースへの復帰)

チャンピオンズChampions(YouTube)-10

チャンピオンズChampions(YouTube)-11

チャンピオンズChampions(YouTube)-12




上記のリンク先が切れていたので追記します(2013年4月7日)
映画Champions(1984)







今はただただ人と馬の勇敢さに感動します。初めてグランドナショナルを観た時は「なんじゃこれ!」なんて思っていました
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凱旋門賞に行ってきました
2010年12月28日 (火) | 編集 |

みなさま

大変ごぶさたしております

ツイッターではうるさいくらいつぶやいていますが、ブログの更新が滞って申し訳ありませんでした

少し前のお話になりますが

10月3日(日)

フランス・ロンシャン競馬場で開催された凱旋門賞に行ってきました

ナカヤマフェスタ号の応援です

管理する二ノ宮調教師は99年のエルコンドルパサー以来の参戦

私は2着になったエルコンの応援に行かなかったことをずっと悔やんでいました

11年経ち、再び挑戦と聞いて、いてもたってもいられませんでした


フランスは初めての土地

ワクワクどきどきです


毎年、毎年
毎年素敵なポスターだと思います。
素敵なポスター



レース当日の朝
パリの街並み。素敵でしたよ。
この日だけ晴れたのー



ロンシャン競馬場
ロンシャン競馬場、入ってすぐ。



スタンドは
ロンシャン競馬場のスタンド。お客さんいっぱい。
お客さんがいっぱい



こちらは
ロンシャンのパドック。人、人、人。
パドック



日本からの参戦は二ノ宮厩舎のナカヤマフェスタ号角居厩舎のヴィクトワールピサ号の2頭

2頭の横断幕がパドックに貼られていたのが嬉しかったー



元気いっぱいな
パドックのフェスタ。元気いっぱい。
ナカヤマフェスタ号&蛯名正義騎手



そして
ヴィクトワールピサ号。実は右の手前に写ってる大きな男性、知ってる人(笑)
ヴィクトワールピサ号&武豊騎手



日本からも応援が・・・



こちらは関西テレビ放送「サタうま!」のこいちゃんこと
サタうまのこいちゃん。応援にも熱が入っています!
小出水さん・・・微動だにしない応援


スタンドには
応援団発見。この写真、二ノ宮先生に見せたら喜んでしました。
お手製フェスタハッピのご夫婦



レースはこちらです↓
2010年凱旋門賞の動画はここをクリック



優勝したのは英国のマイケル・スタウト厩舎
優勝したワークフォース。ジョッキーは泣きじゃくっていました。
Workforce(ワークフォース)号&ライアン・ムーア(Ryan Moore)騎手



ナカヤマフェスタ号は2着
ジョッキーも悔しそうです。でもいい顔。
ヴィクトワールピサ号は7着でした



レース翌日のPARIS-TURFの記事には
パリTURFの記事。ナカヤマフェスタが一面を飾りました。
一面を飾る2頭の英雄




マイケル・スタウト厩舎は英国・ニューマーケットで研修していたころ、毎日のように訪れていました

凱旋門賞の夜、ニューマーケットの友人からメールが届きました

ある調教師の奥さまで、彼女はマイケル・スタウト調教師の親友

メールにはこう書かれていました

「ワークフォース号の前走が惨敗だったことで、彼(スタウト師)はとても苦しんでいました。敗因がわからなかったのです。調教も、そして凱旋門賞の参戦についても、ずっと悩んでいました。苦しみ抜いて勝利をつかんだ彼を、私は誇りに思っています。」

レースの後に行われた表彰式で、ライアン・ムーア騎手はずっと泣きじゃくっていました

その意味が少しだけわかった気がしました

表彰式は・・・

勝者に対する大きな敬意に包まれた、あたたかくて素晴らしい式でした




レースはあまりにたくさんの観客で、私にはほとんど見えませんでした

でも放送でナカヤマフェスタって呼ばれてる

すぐに隣の英国から来たという夫婦に聞きました。「勝ったのはどの馬?2着は?」

「勝ったのはワークフォースだよ。でも日本の馬が2着だ。これはすごいことだよ!」




涙が出てきました

嬉しくて、悔しくて・・・




2頭がゴールし、引き返してきました

観客の前を通りすぎた時、いやワークフォース号はもう通り過ぎていたのに

大きな声援と拍手が起こったんです




異国の地、フランス・ロンシャン競馬場で

日本の馬に対して

ナカヤマフェスタ号に対して

優勝馬よりも大きな拍手が送られたのです




このときほど自分が日本人だということに誇りを感じたことはありませんでした

2着に敗れた馬を、世界中から集まった観客が賞賛している




ホテルまでの帰り道、行き交う人みんなに言いたかった

「私は日本人です。凱旋門賞2着の馬と同じ国に生まれたんですよ」





後日

二ノ宮先生からお手紙をいただきました

「あれが世界との差なのか」

悔しさがにじみ出るような内容でした

「夢をつかむにはたくさんの無駄が必要なのかもしれない・・・」

先生

私たちはこれからもずっとずっと応援しています

いつかみんなで夢をつかみましょう





そして

フェスタに送られた世界からの拍手

勝者に対する大きな敬意・・・





馬は

日本の馬のレベルは、確実に世界に近づいている

私たち日本人も、世界レベルにならなくてはいけない

競馬を、そして素晴らしいアスリートのパフォーマンスを、国境なく賞賛できるようになりたい

そう思いました





ありがとうロンシャン
ありがとう、ロンシャン。
日本の代表はまたここに帰ってきます





挑戦し続けることがどれだけ大事かを学びました。そして挑戦しなければチャンスは訪れないことも。
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シンガポールから大ニュース!
2009年07月12日 (日) | 編集 |

ホッカイドウ競馬からシンガポールに移籍した

我らが高岡秀行調教師

先生がやってくれました太陽

本日、12日シンガポール・クランジ競馬場で行われた


シンガポールダービーを優勝したんですキラキラ


馬の名前は

Jolie's Shinju(ジョリーズシンジュ)号
日本産の牝馬が3冠ですよ!これはすごいことです!
by Singapore Turf Club



ジョリーズシンジュ号は浦河町の丸幸小林牧場生産のジョリーズヘイロー産駒

2006年のHBAオータムセール1歳で300万円で落札された牝馬です

高岡先生自らが選んだ馬

シンガポールの競馬に合っているという先生の目は間違っていなかったんですね

彼女はパトロンズボウル、シンガポールダービートライアルを勝ち、シンガポール4歳2冠を獲得していました



そして今日・・・

日本産の牝馬

それもホッカイドウ競馬出身の日本人調教師のもとで

シンガポールの4歳3冠を獲ったんです



これはとんでもないことです



素晴らしきダービーウイナーたち(左から2番目が高岡先生です)
先生の相馬眼は世界で通用するんです。自信を持って次のステージへ行きましょう!
by Singapore Turf Club





たったひとりでシンガポールで頑張っている高岡先生

先生はいつまでもホッカイドウ競馬の誇りです





先ほど三浦さんから情報ゲットしました

高岡先生、来週こちらにいらっしゃるそうですね・・・むふふ




また、リンで
先生、みんながごちそうしてもらおうと狙っていますよ!覚悟です♪
お腹空かせて待っております





先生、本当におめでとうございます。どうしようもなく嬉しくて・・・言葉がみつかりません。
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待たせてごめんねバルク
2008年05月19日 (月) | 編集 |

シンガポール・エアラインズ・インターナショナル・カップ(GⅠ)

日本からただ一頭参戦した

コスモバルク

6着でした





先ほど東京プリンセス賞、ブライズメイト号の祝勝会から帰ってまいりました

場所は
たくさん集まりました!
お寿司屋さん


生産牧場や
そのお顔、見ているこちらまで嬉しくなります♪
関係者の方たちがたくさんいらっしゃってます



オーナーは

一頭の馬がレースを勝つことの難しさ

そして勝ったときの喜びを話してくださいました


そうなんですよね

勝つことって難しいんです






20時50分

バルクのレース

なんと日高では

お寿司屋さんでもグリーンチャンネルが観られます


カウンターへ向かうと

お客さまもお寿司屋さんの大将も
知らない人とも一緒に応援。バルクはやっぱりヒーローだ!
テレビに釘付け!

知らないお客さんともバルクの応援で盛り上がるんだよ!

やっぱりバルクってヒーローなんだね







6着とはいえ

頑張ったと思います

でもね、ちょっぴり悲しい気持ちでいました

鞍上の松岡ジョッキーのコメントを知るまでは・・・



「ゲートの中でラーメンできるくらい待たされた」



松岡くんって

どこまでオモローなの!?






無事に走り終えてくれてありがとう

頑張ったね、バルク
お疲れさま!早く帰っておいで♪
また来年頑張ろ!




最後の追い込みは、やっぱりバルクらしかったね!
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行ってらっしゃーい
2008年05月10日 (土) | 編集 |

本題の前に

お家でこんな写真を発見しました

まだうら若き十数年前の獣医学生時代

東京の下水処理施設を見学したときの写真です

たしか公衆衛生学の見学実習だったかな?

これなんですけど・・・
なんでスポーツ紙片手に実習に行ったのか、今もよくわからん
左がハリケーンドクターね。右は親友のたいちゃん(仮名)
ちなみに後ろにいるメガネの男性は先生!若いっ!


たいちゃんはね、ちゃんと施設のパンフレットを持ってるわけ

でもね

私が持ってるのはね・・・

なぜか日刊スポーツ

さらに見出しには

「崩壊帝王」
↑これ、トウカイテイオーの記事




いやいやなぜ授業中、片手にスポーツ紙

しかもなぜニッコリなのか、今だにわからんのです

まいっか






さてさて

彼が日本を飛び立ちますよ!

そうです、コスモバルクです!


写真を提供していただいたので、どうぞご覧になってください

右には田部先生もいます!
馬体、立派になりました!
バルク、馬体がグンとよくなりました

彼にとってはたいしたことない輸送ですが

日本にいる私たちから見れば

「気をつけて行ってきてね!」

とも言いたいところ

でもきっと、心配する必要もないよね



あら意外と

桜が似合うわね
だいぶ貫禄出て桜も似合ってきました。バルク7歳の春♪
バルク、7歳の春です

5月9日、12:00に日本軽種馬協会静内種馬場を出発したバルクは

この後10日に成田空港を出発

11日にシンガポールに到着します

レースは5月18日

毎年恒例になってる(?)

シンガポール・エアラインズ・インターナショナル・カップ(GⅠ)2008

今年は一頭で参戦です




愛する日本代表、頑張っておいで!










今年はテレビ中継やってくれるのかなぁ・・・
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